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保護命令:裁判所から相手に命じてもらう

保護命令は、裁判所が加害者に対して「近づくな」「連絡するな」「家から出ていけ」と命じるものです。★配偶者だけでなく、同棲している交際相手も対象になります。

6つの種類と期間

種類中身期間
接近禁止命令身辺につきまとう、通常いる場所の付近をうろつくことの禁止1年間
電話等禁止命令電話・メッセージなどでの連絡の禁止1年間
子への接近禁止命令申立人の子への接近の禁止1年間
子への電話等禁止命令申立人の子への連絡の禁止1年間
親族等への接近禁止命令申立人の親族などへの接近の禁止1年間
退去等命令いま一緒に住んでいる家から相手が出ていくこと、付近をうろつかないこと2か月間(住居の所有者・賃借人が被害者のみで、被害者の申立てがあるときは6か月間)

★退去等命令は「自分が出る」のではなく「相手に出てもらう」ための命令です。住み慣れた家に残りたい場合、選択肢になります。ただし期間が限られるので、その間に次の住まいを決めることになります。

申立てができる場合

次の両方が必要です。

  1. 暴力または脅迫を受けたこと身体に対する暴力、または生命・身体・自由・名誉・財産に対する脅迫を受けている
  2. これからの危険が大きいことさらなる身体への暴力等によって、生命または心身に重大な危害を受けるおそれが大きい

相手の範囲は、配偶者(元配偶者を含みます)と、生活の本拠を共にする交際相手です。結婚していなくても、同棲していれば当てはまり得ます。

★「記録がない」で諦めないでください。警察や配偶者暴力相談支援センターへの相談記録が効きます。まだ相談していなければ、そこから始めるのが近道です(相談窓口)。

申立ての流れ

  1. 相談する警察または配偶者暴力相談支援センターへ。申立ての際に相談の有無を書く欄があります
  2. 申立書を出す地方裁判所に、所定の申立書で申し立てます
  3. 受付審査書記官が内容を確認します
  4. あなたの審尋裁判官が、あなたから直接事情を聴きます
  5. 相手方の審尋原則として約1週間後に期日が指定され、相手方が呼び出されます
  6. 決定認められると命令が出ます。相手が違反すれば罰則があります

※ 手続きの細部は裁判所によって異なります。申立書の書式や必要書類は、申立てをする裁判所のページで確認してください。

費用と、弁護士に頼むかどうか

申立てそのものは自分でもできます。費用や手続きの負担が心配なら、次の窓口があります。

並行して、住民票の閲覧制限と、荷物の搬出を進められます。保護命令を待ってから動く必要はありません。

申立ての前に書き出しておくこと

裁判官に事情を聴かれる場面では、思い出しながら話すことになります。緊張すると、大事な出来事が抜け落ちがちです。前もって次のことを紙に書き出しておくと、落ち着いて話せます。

日付がはっきりしないものは「何月ごろ」で構いません。思い出すのがつらいときは、相談員と一緒に整理してもらう方法もあります。

命令が出たあとも、用心は続ける

保護命令は、相手に守る義務を課すものです。ただ、命令が出たからといって、相手が必ず近づかなくなるとは限りません。命令が出たあとも、帰り道を変える、ひとりで出歩く時間を減らすといった用心は続けてください。

相手が近づいてきた、連絡してきたというときは、すぐに警察に知らせてください。着信の画面やメッセージは、消さずに残しておきます。決定書の写しをすぐ見せられる場所に保管しておくと、その場で説明がしやすくなります。

退去等命令で家に残る場合の段取り

退去等命令で相手に出てもらった場合でも、相手は家の場所を知っています。期間が終わったあとに戻ってくる可能性も、頭に入れておく必要があります。

命令の期間中に、このまま住み続けるのか、別の家に移るのかを決めていきます。引っ越すと決めた場合は、期間内に新しい住まいを探し、荷物を運び出す段取りを組むことになります。限られた時間で動くので、早めに相談から搬出までの流れを確認しておくと慌てずに済みます。賃貸の部屋なら、鍵の交換は管理会社や大家さんに相談してください。

裁判所へ行く日の心配

裁判所へ行く日、建物の中や行き帰りで相手と顔を合わせてしまわないか心配になる人は多いです。その心配は、申立ての段階で裁判所の窓口に伝えてください。待つ場所や時間について、相談に乗ってもらえることがあります。

当日は、いつもと違う道で向かい、帰りもまっすぐ新しい住まいへ戻らないようにすると安心です。ひとりで行くのが不安なら、相談している窓口の人や弁護士に、付き添いを頼めるか聞いてみてください。書き出したメモと、手元にある記録の写しを持って行くと、話す内容を確かめながら答えられます。

聞かれたことにうまく答えられなくても、それだけで不利になると思い込まないでください。覚えていないことは覚えていないと伝え、分かっていることを正直に話すのがいちばんです。

よくある質問

結婚していません。同棲中です

生活の本拠を共にする交際相手も対象です。同棲していれば当てはまり得ます。

殴られてはいませんが、脅されています

生命・身体・自由・名誉・財産に対する脅迫も対象です。記録を残して相談してください。

相手に住所が知られてしまいませんか

申立ての際、住所の扱いについて裁判所に相談できます。相談段階でその心配を伝えてください。

どのくらいで出ますか

相手方の審尋期日が原則として約1週間後に指定されます。事案によって前後します。

命令が切れたらどうなりますか

再度の申立てができる場合があります。期間が終わる前に相談してください。

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出典

確認日: 2026-09-20

編集責任: 夜逃げ屋.com 編集部 最終確認: 2026-09-20

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