経路の一覧(強い順)
| 経路 | 何が起きるか | 手当て |
|---|---|---|
| 住民票・戸籍の附票 | 相手が窓口で取れる | DV等支援措置を申し出る |
| 郵便の転居届 | ★下に詳しく書きます | 転送に頼りきらない |
| 勤務先 | 相手が知っていれば問い合わせが来る | 人事に事情を伝え、対応を決めておく |
| 健康保険 | 相手の扶養のままだと利用がたどれる | 国民健康保険か勤務先の保険へ切り替え |
| 携帯・公共料金 | 相手名義だと請求書・明細でわかる | 名義変更か新規契約 |
| 位置情報の共有 | ★履歴を消しても現在地が伝わる | 共有設定そのものを外す |
| 共通の知人 | いちばん多い漏れ方 | 伝える相手を絞る。「誰にも言わないで」は効きません |
| SNS・写真 | 背景・位置情報から特定される | 引っ越し直後の投稿を控える |
| 宅配・フリマの発送元 | 差出人住所でわかる | 営業所受け取り・匿名配送を使う |
| 子どもの学校・保育園 | 問い合わせが来る | 先に学校へ事情を伝える |
★郵便の転送は「安全」ではありません
郵便の転居届は、提出のときに本人確認が行われます(運転免許証や健康保険証など。郵送で出す場合は写しを貼ります)。相手が勝手に出すのは簡単ではありません。
ただし、知っておくべき経路があります。
★2023年6月1日から、弁護士会が弁護士法にもとづいて照会した場合、転居届の新住所が提供されるようになりました。相手が弁護士に依頼すれば、この経路が使われる可能性があります。
ただしDV・ストーカー・児童虐待の事案との関連がうかがわれる場合は、この提供は行われません(弁護士会が判断します)。だからこそ、先に相談機関へ相談して記録を残しておくことが効いてきます。
結論として、転送に頼りきらないでください。重要な郵便は、差出人ごとに住所変更するほうが安全です。転送は「取りこぼしを拾う網」として使い、本命は個別の変更にします。
転送を止めたいときは、いまの新住所を「旧住所」、転送したい先を「新住所」として、転居届を出し直します(日本郵便)。
勤務先から漏れないようにする
「職場に住所を知られたくない」という相談もありますが、実務としては職場に住所を隠すのは難しいです(給与・保険・税の手続きで必要になります)。
現実的なのは、職場から外へ漏れないようにすることです。
- 人事・総務に「第三者から問い合わせがあっても、在籍も住所も答えないでほしい」と伝える
- だれが窓口になるか決めておく。伝言を受けた人が善意で答えてしまう事故が多いです
- DV等支援措置を受けていることを伝えると、扱いが変わることがあります
引っ越し作業そのものから漏れる場合
- 作業を見られる:車を停める位置と時間帯を選びます。相手が業者に問い合わせる可能性がある場合は、保管を挟んで旧住所と新住所を分けます
- 近所の人に聞かれる:「どこへ行くの」に答えないで済むよう、作業は短時間で終わらせます
- ゴミ・置き手紙:宛名や行き先が分かるものを残さないでください
よくある質問
NHKや車庫証明から住所はわかりますか
契約や登録の名義が自分であれば、相手が直接照会できるものではありません。ただし同居していた場合、旧住所宛の通知でこちらの動きが知られることはあります。
郵便局に「転送しないで」と言えますか
転居届を出さなければ転送されません。出したあとに止めたい場合は、いまの新住所を旧住所とする転居届を出し直します。
どこまでやれば安全ですか
「絶対に見つからない」と言える状態はありません。経路を減らすほど可能性が下がる、という考え方で進めます。
全部やる時間がありません
順番があります。①身の安全 ②住民票 ③位置情報の共有 ④保険と携帯の名義、の順です。
あわせて読む
出典
- 転居・転送サービス(日本郵便)
- 法令に基づく転居情報の提供について(日本郵便)
- 郵便の転居届に係る情報の弁護士会への提供の開始(総務省)
- DV・ストーカー行為等・児童虐待等の被害者の方は、申出によって住民票の写し等の交付等を制限できます(総務省)
確認日: 2026-09-20
ひとりで決めなくて大丈夫です
いつ・どこから・何を持って出るか。決まっていなくても相談できます。返信先は、加害者が見られないメールアドレスを使ってください。
